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SMBC日興証券で優待クロスに挑戦(2021年12月)

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SMBC日興証券の信用口座を開設し、今月から優待クロスに挑戦しました。
2021年12月実績は、7銘柄10個でした。信用取引のコストを差し引いた実質利回りは0.6%となりました。
株主優待は食費や日用品など生活費を削減することができますし、何より優待が届いたときの嬉しさが良いところです。

優待クロスとは

優待クロスとは、権利確定日に買いと売りを両建てで保有することで、株価変動リスクを負うことなく、株主優待を取得することです。
クロス取引における一番のメリットは「株価変動リスクを排除できる」ことです。

株式は一般的にハイリスクハイリターンと考えられており、市場全体から企業固有のリスクまで様々なリスクを伴います。
通常、株主優待を目的として株式の取引を行う場合、現物の株式を買います。しかし、取得時よりも売却時の方が株価が下落した場合、株主優待の利益以上に損をしてしまうことがあります。
特に、権利落ち日以降は配当金と株主優待を受け取る権利を失うので、株価が下落する可能性が高まります。(株価の変動要因は様々なので、上昇する可能性もあります)
そこで、買いと同時に売りの取引も行い、権利落ち日以降に同時に決済することで株価の変動を相殺することができます。
優待クロスはこのように株価変動リスクを排除できますので、株価の変動を気にせず安心して取引をすることができます。

SMBC日興証券で信用取引について詳しく解説されています。
信用取引│株式│SMBC日興証券

優待クロスの配当金について

一点注意が必要なのは、優待クロスで取得できるのは株主優待だけで配当金を受け取ることはできません
現物の株式を保有して権利確定日を迎えた場合、通常は配当金と株主優待を受け取ることができます。しかし、クロス取引の場合、株主優待を取得できますが、配当金を受け取ることはできません。
空売りした株は証券会社から借りている状態ですので、相手方に配当落調整金を支払わなければなりません。そのため、現物買いと信用売りの配当金が実質、相殺されます。

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SMBC日興証券-信用取引のコスト一覧-

優待クロスのコストについて

現物買いの手数料

優待クロスは、買いと売りを両建てで保有しますので、それぞれコストが発生します。
まず、現物買いの手数料については、イメージしやすいと思います。通常、株式を購入する場合、証券会社に委託手数料を支払いますので、その手数料です。
SMBC日興証券(ダイレクトコース)の場合、現物の株式手数料は以下の通りです。

約定代金 手数料(税込)
~10万円 137円
~20万円 198円
~30万円 275円
~50万円 440円
~100万円 880円
~200万円 1,650円
~300万円 2,200円
~500万円 3,300円
~1,000万円 4,950円
~2,000万円 9,900円
~3,000万円 16,500円
3,000万円超 27,500円
信用売りの株貸料

一方、信用売りは貸株料が発生します。信用売りとは空売りのことであり、証券会社から株式を借りて売るということです。株式を借りている期間、株貸料が発生します。

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SMBC日興証券-信用売りの「貸株料」とは(具体例付き計算方法)-

信用取引には、制度信用と一般信用の2種類がありますが、SMBC日興証券で特徴や違いについて以下のように書かれています。

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SMBC日興証券-2種類の信用取引とその違い-

制度信用は貸借取引なので逆日歩が発生する可能性があります。逆日歩について、SMBC日興証券で以下説明されています。一般信用は証券会社の在庫から貸し出しますので逆日歩のリスクはありません。

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SMBC日興証券-逆日歩が発生する仕組み-

逆日歩のリスクがない一般信用では、貸株料は1.40%です。
なお、SMBC日興証券の信用取引では、現物の株式手数料のような委託手数料は発生しません。

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SMBC日興証券-信用取引のコスト一覧-
信用買いの金利

先ほど、買いの方の取引は現物買いで説明しましたが、信用買いを選択することもできます。
信用買いは約定後、自分の現金で株式を引き取ることができます。これを現引きと言います。現引きは手数料がかかりません。

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SMBC日興証券-信用買いの「金利」とは(具体例付き計算方法)-

約定した当日に現引きすると、金利は1日分だけ負担することになります。例えば、株価1,000円の株式を100株購入した場合、以下のようになります。

  • 100株×株価1,000円×金利2.50%×0.0027397×1日≒6円

現物を買ったときの手数料は137円なので、実は信用買いを現引きした方がコストがかなり安くなります

信用取引には委託保証金が必要

信用取引を行うにあたって、委託保証金が必要です。
SMBC日興証券の場合、約定代金の30%以上かつ30万円以上です。他に株式など保有している場合は代用有価証券として委託保証金にカウントされます。(たとえば、東証1部に上場している株式は80%以下の金額が算入されます)

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SMBC日興証券-委託保証金-

委託保証金が25%を下回ると、追加で保証金を差し入れる必要があります。取引の都度、保証金率を確認し、余裕をもって取引を行うと安心です。

実際に優待クロスに挑戦

実際に、以下順番で優待クロスに挑戦しました。信用買いは逆日歩のようなリスクはありませんので金利が安い制度信用を選択しました。

  1. 信用売り(一般信用)の在庫を探す(買いと売り株価を同額にするためには、取引時間外に探します)
  2. 信用売り(一般信用)で成行注文する
  3. 同時に、信用買い(制度信用)で成行注文する
  4. 約定後、信用買いを現引きして現物株式にする
  5. 権利付最終日の翌日(権利落ち日)以降に現物株式を現渡しして信用売りを決済する

細かいですが、一般信用の配当落調整金は配当金と同額(100%)です。一方、現物株式の配当金は源泉徴収後の金額で受け取ります。
税金分相当が損してしまうように見えますが、配当金の受取方式が株式数比例分配方式の場合、配当落調整金(譲渡損失)は特定口座(源泉徴収あり)内で損益通算されますので税金は還付されます。

2021年12月優待実績

証券コード 銘柄 株数 個数 優待内容 コスト 実質利回り
3197 すかいらーく 100株 1個 食事券2,000円 250円 1.1%
7613 シークス 100株 1個 ギフトカード1,000円相当 92円 0.6%
4912 ライオン 100株 2個 自社商品 114円 0.6%
2702 マクドナルド 100株 2個 食事券(6枚) 660円 0.5%
2503 キリンホールディングス 100株 1個 自社商品 71円 0.5%
2427 アウトソーシング 100株 2個 クオカード1,000円 124円 0.6%
4755 楽天 100株 1個 楽天キャッシュ500円 25円 0.4%

※コストは、信用買いの金利と信用売りの貸株料の合計です。
2021年12月の実績は7銘柄10個でした。実質利回りは平均0.6%で、資金の拘束期間はほとんどの銘柄で1ヶ月以内です。
すかいらーくは人気がありますので、早めに確保する必要があると判断し、11月に建てています。マクドナルドも少し早めに建てましたが、12/24にもう1個取ることができました。

終わりに

今月、初めて優待クロスに挑戦し、7銘柄10個の優待を取得することができました。
12月の優待が届くのは3~6月頃です。無事取引できているか心配も残りますが、優待が届くのを楽しみに待ちたいと思います。
株主優待は12月と3月に実施する企業が圧倒的に多いですが、その他の月でも様々な企業が実施しています。
資金が限られている中、銘柄を増やすことはなかなか難しいですが、利回りを意識しながら、今後は毎月取り組みたいと思います。