【USCPA】90点で一発合格したFAR勉強方法
たろうがFARで実践した勉強方法について書きたいと思います。
はじめに
勉強時間の目安について、たろうが受講したTACの引用ですが、USCPAの勉強時間は会計知識と英語力によって異なります。
USCPAの試験制度・受験資格・難易度|資格の学校TAC[タック]
たろうは、合格はしていませんが、日本の公認会計士試験の勉強をしていました。
そのため、一番左の700~900時間に少し上乗せしたくらい、1,000時間を切ることを目標にしました。
FARは他の科目と比較してボリュームが多いですが、250時間を意識して勉強するようにしていました。
FARの勉強時間は266時間
実際に何時間勉強したか把握するために、「Studyplus」というアプリを使い、勉強記録を残しています。
以下は、実際にFARの勉強時間を残した画面です。
表にまとめると以下の通りです。
年月 | 勉強時間 |
---|---|
2019年9月 | 25時間52分 |
2019年10月 | 31時間29分 |
2019年11月 | 8時間54分 |
2019年12月 | 10時間40分 |
2020年1月 | 54時間30分 |
2020年2月 | 50時間15分 |
2020年3月 | 1時間41分 |
2020年4月 | 0分 |
2020年5月 | 10時間49分 |
2020年6月 | 72時間14分 |
合計 | 266時間24分 |
内容別にまとめると以下の通りです。
内容 | 勉強時間 | 備考 |
---|---|---|
FARⅠ | 45時間12分 | 講義9回、演習1回、問題集3回転 |
FARⅡ | 95時間35分 | 講義14回、演習2回、問題集3回転 |
FARⅢ | 69時間29分 | 講義8回、演習2回、問題集3回転 |
Beckerオンライン | 25時間49分 | 公会計中心に苦手な問題を解く |
直前対策講義 | 15時間37分 | 講義3回、MC問題、TBS演習 |
Becker模試 | 14時間42分 | 3回(復習時間含む) |
合計 | 266時間24分 |
2020年6月にFARを受験し、結果は90点で一発合格することが出来ました。
しかし、勉強時間は当初の目標である250時間を超えてしまい、期間も10ヶ月と長期間になってしまいました。
理由は2つあります。
- グアム見込み受験
- 新型コロナウィルスの感染拡大
1つ目の理由は、グアムの見込み受験を進めるにあたり、想定以上に時間がかかってしまったことです。
グアムの見込み受験は18ヶ月以内に出願要件を満たすことを条件にCOEを提出して受験を進める制度です。
そこには、在籍している大学でどの単位を取得するのか記載しますが、TACに問い合わせたところ教育機関の在籍証明的な意味合いで成績証明書の送付が必要とのことでした。
ちなみに、TACではグアムの見込み受験を推奨していないとのことで、HPを見てもこの点についての記載は何もありませんでした。
(現在は、見込み受験についての記載はありますが、やはり推奨はしていないようです。)
そこから、ブラッドリー大学入学(10月)→FIN※の勉強(11月)→単位試験を受験(12月)→合格発表(1月中旬)→成績証明書発行(2月上旬)→出願(2月下旬)→NTS発行(3月下旬)という流れでした。
※FARで単位を取得する必要がなかったので、BECのFinanceを先に勉強しました。
この時点で既に半年経過しており、この辺は日本の試験と感覚が異なり、海外の試験制度なんだなと改めて実感しました。
2つ目の理由は、新型コロナウィルスの感染拡大です。
2020年3月にNTSが発行され、やっと受験できるというタイミングでコロナ禍に突入しました。
日本の受験会場は5月末まで閉鎖されてしまいます。
(出所:TAC受講生サイト)
これにより、2021年6月まで受験が延びてしまったのでした。
皆さんも当時、緊急事態宣言が初めて発令されて今後どうなるのか不安になったり、無気力になったりしてしまったのではないかと思います。たろうも3月くらいからなかなか勉強に熱が入らなかったのが勉強時間からも見て取れます。(3-4月はBECの講義を受ける程度で、FARの勉強ほぼゼロと完全にやる気をなくしています。)
結果論ですが、スムーズに受験することができれば250時間を切ることは可能だったのかなと思います。
問題を繰り返し解き、知識を定着
USCPAを勉強する多くの日本人もそうだと思いますが、インプットは全て日本語で行いました。
TACの講義を聞いてテキストを読み込み、そこから英語の問題集を解く(解説は日本語)という流れでした。
特に気を付けた点は、会計特有の単語や表現に慣れるために問題数をこなすことを意識しました。
問題を解いても、残念ながらすぐに忘れてしまいます。
1問1問丁寧に解いていくというより、ある程度のスピードで何周も解くといったイメージです。
問題集は最低でも3回転することを心がけていました。
また、TBSの対策もある程度必要ですが、なるべくMC問題を解くことを優先しました。
TBSはTACの直前対策講義とBeckerの模試を解く程度に留めておきました。
MC問題を通して基礎を固めておけば、基本的にはTBSにも対応することができます。
TBSでも、選択式に近くMCのような感覚で溶ける問題も多く出題されますし、採点も部分点があるようです。
本試験においても、TBS対策が足りなかったとはあまり感じませんでした。
FARは計算がメインですが、概念フレームワークや公会計は、(理解することも大切ですが)最終的には暗記です。
公会計は日本人にとってあまり馴染みがないですが、USCPAのFARでは公会計が2割近く出題されます。
ただし、MCの4択問題で出題されることが多いので、消去法で解答できるくらいの暗記で事足りると思います。
本科生テキストや直前対策講義テキストに記載されているBeckerの暗記方法に頼ると覚えやすいです。
なお、Beckerの英語テキストは個人的には読む必要がないと思います。たろうは開きもしませんでした。
直前期の過ごし方(Becker模試を活用)
Beckerオンラインでは、模試を3回受けることができます。
回数 | 時期 | Total Score | % | MC Score | % | TBS Score | % |
---|---|---|---|---|---|---|---|
#1 | 6月上旬 | 110/152 | 70% | 36/59 | 61% | 74/93 | 79% |
#2 | 6月中旬 | 163/209 | 72% | 34/59 | 58% | 129/150 | 86% |
#3 | 6月下旬 | 182/197 | 91% | 58/64 | 90% | 124/133 | 93% |
直前期(3週間前くらい)から模試に取り組みました。
TACの良いところは、Becker模試を3回受けることができる点です。
解説が英語しかない点は少し残念ですが、ここで弱点を知り、重点的に復習をすることができます。
Beckerは本番より難しい問題が出るので、60%正答出来ていれば合格する力があると見ていいようです。
3回目で90%以上正答出来たことで自信を持って本試験に臨むことが出来ました。
また、この模試は本試験にそっくりなので、操作方法に慣れるという意味でも優れたツールです。リサーチ問題の検索の仕方も慣れておくことが出来ます。
AICPAのReleased Questionsについては、TACが過去数年分をジャンル別にまとめている冊子(演習講義で使います)で十分だと思います。
また、公会計は問題集の後ろに載っています。
余裕があれば、冊子に載っていない直近1~2年分を解くと良いでしょう。
USCPAの良いところは、受験日を自分で選択できるという点です。
直前期の1ヶ月勉強に集中できるようにスケジュールを組むことも試験に受かるためには重要です。
試験の時間配分について
FARの試験は5つのテストレットに分かれていて、試験時間は4時間です。テストレット3が終わると、15分休憩を取ることが出来ます。
配点は、MC50点、TBS50点の100点満点ですが、中には採点されない問題もあります。
試験時間が長いので最後の問題まで辿り着かなかったということがないように、前もって対策が必要です。
なお、たろうのおすすめの時間配分は以下です。
Testlet | 内容 | 問題数 | 時間 | 1問あたりの時間 |
---|---|---|---|---|
#1 | MC | 33問 | 60分 | 1分30秒~2分 |
#2 | MC | 33問 | 60分 | 1分30秒~2分 |
#3 | TBS | 2問 | 30分 | 15分 |
#4 | TBS | 3問 | 45分 | 15分 |
#5 | TBS | 3問 | 45分 | 15分 |
予備校ではMC1問を1分30秒とか、MCテストレットを50分とか言われることがありますが、MC1問に2分近くかけても良いと思っています。
もちろん簡単な問題から難しい問題まで出題されますが、平均2分と考えて良いと思います。
難問奇問が数問出ることもありますが、ポイントは簡単な問題をいかに落とさず正答するかです。TBSも出来るところは確実に正答するという姿勢で臨むことが大切です。
特に、リサーチ問題は配点も少なく、勉強時間との費用対効果が悪いので、当日解けそうなら解いてみるくらいの気持ちで十分だと思います。
終わりに
以上が、たろうがFARで実践した勉強方法です。
TACのテキスト/問題集は比較的ボリュームも多くて内容も充実しています。そのため、テキストと問題集を繰り返すだけで十分に合格点を狙うことが出来ます。
それに加えて、Beckerオンラインを併用することで高得点を狙うことが可能となります。
FARは他の科目の基礎になるので重要な内容が多いですが、ボリュームが多く、ここでつまずく方も多いと思います。
会計の知識はある程度ありましたので、JGAAPと比較しながらUSGAAP特有の考え方をおさえるようにしていました。
公会計は日本ではあまり馴染みがなく、理解するまで時間がかかりますが、最低限の暗記と消去法で解くという割り切りが重要です。
USCPAを目指す方、FARで悩んでいる方に、上記勉強方法が少しでもお役に立てば幸いです。